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日本のアセットマネジメント業界 
日本のアセットマネジメント業界はまだまだ早熟であり、「安全資産で
長期運用したい」と明言する人が多くモメンタム投資は向かないのに、
少し前には何故か新興国の通貨選択型が流行ったり、テーマ型の
ファンドが流行ったりする矛盾が生じている。また、毎月分配型の
商品がバカ売れしたりという異常事態まで平気で起きている。

そして、もっと最悪なのは、それに乗じて、適当な文句を並べて
お客さんにとってベストでない商品を売りつけるアセットマネージャー
や営業担当者が存在してしまっていること。

あまりこのブログで詳しく書いてはいないことだが、僕自身、MBA卒業後
はこういった状況を根底から変えるべく、まだ日本には本格進出して
いない某投資ファンドのアジア担当として「Investment Counselor」
という役職に就く予定でいる。

手前味噌だが、僕にはこれまで7年間、ゴールドマンとベインキャピタルで、
僕には身に余るほどの素晴らしい上司や仲間と一緒に投資をさせて頂いて
きた誇りと責任があると思っている。上記のような商品を不当に売りつける
ようなことは、これまでの仲間や会社のブランドに傷をつけることにも
なってしまうので、絶対にしないと言い切れる。「今日少し多く儲ける
こと」よりも、「正しいことをすること」(誇りを失うようなことはできない)が
圧倒的に勝る。

投資家ごとに投資期間や目指すべき収益率等が違うため、お勧めするべき
商品は異なる筈だ。僕は、自分の手持ちの商品がお客さんの持つべき
投資インストラメントとして合わないようなら、「あなたには合いません
ので、私のところの商品は買わないで下さい。」と断言する。

「投資カウンセラー」という名前だとはいえ、実際には営業の仕事に近いが、
あえて僕も会社も「営業」という肩書きをつけないのは、「物を売ること」が
一義的な活動内容ではないからだ。お客さんにとって正しい意思決定に
ならないなら、買いたいと言われても売らない。あくまで、お客さんに
とって最高の投資ポートフォリオを実現するための手伝いをするのが
仕事。だから、「投資カウンセラー」という名前をもらった。僕の報酬は、
多くのアセットマネージャーの営業担当においてそうであるような
「資金調達額連動型」ではないものにしてもらっている。そんなものに
したら、お客さんに兎に角なんでもかんでも沢山売ること、そして
フィーがなるべく持続的に発生するように闇雲に長期保有へと誘導
することがインセンティブになりかねないし、そのように理解されて
しまう虞もあるからだ。僕は、会社が提供できる投資商品によって
メリットを享受できるお客さんを選び、彼らに正しい投資商品を
正しい期間提供したい。そのためには、自分の報酬体系も、
それに即したものにしないと、お客さんの信頼を得づらい。
また、僕にとってはこれがライフワークであり、大手によくある
「ローテーション」の一環ではない。(大手ではよく有望な人材ほど
色々な部署をローテーションで経験すると聞く。)ローテーションなら、
せっかく良い「営業担当者」に出会っても、来年にはいないかもしれ
ないし、もっとひどい場合、長期的な視点でものを考えるよう
動機付けされていないかもしれない。日本の投資家がアセット
マネージャーを選別する際には、「営業担当者」の給与体系、
過去の投資経験、当該役職での勤続年数、彼らの投資哲学、
彼らの長期的なライフプランなどを確認してほしい。そして、
彼らの本心を探ってほしい。

AIJ事件に絡んで、独立系運用会社を避ける動きが出ることや、運用より
もコンプライアンスに手間がかかるような規制監督の強化がされることを
予測する声がある。そして、残念ながら短期的には、僕もそういったことが
現実に起きる虞があると思う。しかし、「大手の系列だから安全」なんて
ナンセンスにもほどがある。そういう発言をする人は、この事件から何を
学んだのか?投資家にとってベストでない商品を、ひどい売り方で
世の中に蔓延させてきたのは誰だったか、もう一度よく考えてほしい。
勿論、「大手」だからダメというわけでは当然なく、「大手vs独立系」
という構図を作り出してしまうこと自体に問題がある。選ぶべきは、
「"信頼できる"アセットマネージャー」だ。おそらく、"信頼できるか
どうか"を判別する能力が今のところない投資家が、勝手に上記
のような構図をつくり、「大手=たぶん信頼できる。」という間違った
方程式に飛びつき、そこで思考停止に陥るのだろう。
問題の本質はここにある。
信頼できる運用先・投資商品を選ぶ能力こそが、投資家に
求められているのだ。そこから逃げていては、いつまで経っても
「投資家」ではない。そして、"信頼できる"アセットマネージャー
というのは、数日前のブログ記事にも書いたように、"詐欺を
しない"ということではなく(それは当たり前)、運用能力が高く
自分の哲学や現状に合った商品を適切に提供してくれる先だ。

日本の現状に鑑みると、僕がやろうとしていることには、向こう
2~3年間くらいはお客さんが一社もつかないかもしれないと
思っているし、会社にもその虞があると伝えている。だから、
多くの人にとってこの仕事は焦りをもたらすものだろうし、
少なくとも当面はかなりつまらないだろう。しかし、僕にはピッタリ
の仕事だと思っている。

PE業界でも、リーマンショック前の2年くらいに無理な投資を沢山
したファンドほど苦しみ、何もしなかった(できなかった?)ファンド
ほど危機後に相対的に元気になったという例もある。

やるべきことをやる、そこに集中したい。その哲学と体力を持つ
ファンドだからこそ、ここを選んだ。

サッカーや野球でもそうだったように、日本人という頭脳レベルの
高い民族は、長期的にはどんな分野でも世界最高レベルに上がって
来れるポテンシャルを持っていると思う。投資に関してもそうだ。
そうなった時に選ばれるのは、正しいことをやり続けてきた
アセットマネージャーだ。今の日本にはそういったアセット
マネージャーがあまりにも少なすぎると思っている。
いないなら自分でつくる。それが、これからの社会人第二段階
とも呼べるフェイズにおいて、僕が自分に課したミッションだ。
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